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消防士を退職し、世界一周を目指すことにしたそのワケ

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2016年3月31日、ぼくは3年間務めた消防士を退職した。

2013年4月1日に拝命されたので、ちょうど3年間の勤務だった。

 

消防士として働くことは、ぼくが中学生の頃からの長年の夢であったし、この仕事を通じて経験したこと、学んだことというのは、何にも代え難い貴重なものだった。

 

 

そうではあったけれど、ぼくは退職することを決めた。

 

理由は、

 

"世界一周をしてみたい"

 

という、一言で言えば、本当にそれだけの理由だ。

 

 

世界一周をする理由

  

 

"世界一周をする理由"というと、響きが壮大で恐縮なのだけれど、それはもちろんあって、しかも沢山ある。

 

 

旅をして、世界の様々な景色やライフスタイルを自分の目で見てみたい、

 

人との関わりの中で様々な価値観や文化に触れてみたい、

 

日本を出て、自分一人でどれだけやれるか、試してみたい…

  

 

などなど、こう並べてみると非常に、ありがちな理由ではある。

 

ただ、どんな旅にしたいかと尋ねられたとするならば、"人と沢山関わる旅にしたい"とぼくは答えるだろう。

 

ぼくは人の話を聞くのが好きで、その人の人間クサイ部分に触れることが好きだ。

 

というのも、相手の好きなモノや価値観の中に秘められた"熱"を感じると、それがどこから来ているのか知りたくなるのである。

 

そんな自分が、色んな国で、それぞれ異なる価値観をもつ人たちの話を聞けたら、どんなに楽しいだろう!と想像したら、ワクワクする。

 

そんな出会いをいっぱい経験して、自問自答をしながら旅をしたい。

この経験を通じて何を得たのか、それを次の何に活かせるのか。

 

日本に帰ってきたときには、それらの答えが明確になっていて、次の人生に繋がっていく。

それができたらサイコーだし、そんな旅にしたいと思う。

 

 

消防士を辞めてまで行こうと思った理由

 

でも、安定した仕事を辞めてまで??と聞かれることがことがある。

 

ぼく自身、その答えを出すために、かなり葛藤した。

夢と現実を天秤にかけては、日々悩んだ。 

 

消防士という仕事は地方公務員で、安定した仕事ではある。

何よりもその"人命救助"という職務には絶対的な使命感と貢献感があったし、みんなそのことに誇りをもって働いていた。もちろんぼくもそうだった。

 

ただ、この仕事では、自分が在りたいように在れそうにない 、もっと違うカタチで人に貢献したいという思いが、仕事をする中で芽生えていた。(それについてはまた後日書きたい)

 

そしてこのままでは、いつか死ぬときに『あのとき仕事を辞めて、決断していれば良かった』と必ず後悔するな、と想像がついた。

 

 

そしてその後悔は絶対にしたくなかった。

 

 

 救急隊員という仕事を通じて得た死生観

 

ぼくは3年間の消防人生のうち、2年間は救急係に所属していた。

救急隊員として2年間で1811件の救急出動を経験したので、必然的に多くの"死"も見てきた。

その"死"のカタチも様々で、既に手遅れな状態が多かった。

時々、目の前で亡くなっていった人もいた。

 

 

そんな出動のあとは、

「この人もまだほんまはやりたいことあったんやろな」

「最後どんな気持ちやったんやろ」

「家族はどんな気持ちで病院へ向かってんねやろ」

と、とにかく"その人"を想像した。

 

どんな人にも、"その人の人生"が確かにあって、生まれたときには喜んでくれた人がいたはずなのだ。

 

慣れが生じてそれが考えられなくなると、人をモノのように見てしまう気がして、怖かった。

 

月に何度も、年に何十回も人の死を間近に経験していると、そんな気持ちも薄らいでしまうこともあったけど、それでもそのことは無理矢理考えるようにしていた。

 

そんな非日常が日常だったせいか、ぼくには人よりも死が身近な感覚としてあるのだ。

だから自分の死も、いつか必ず訪れる人生の一部として捉えている。

 

「変わらずにいたい」よりも「"しなかった"ことで後悔したくない」「日常を抜け出て、世界に触れてみたい」という想いが勝ったのは、そんな自分が消防士/救急隊員という仕事を通じて培った死生観からきている部分も大きいように思う。

 

 

ただ、だからといって、その観点から何でも即結即断できる人間というわけでもない。

 

 

「面倒くさい」「恥ずかしい」「嫌われるんちゃうか」とかいう感情や、小さなプライドが邪魔をして、その一瞬を躊躇し、「やってしまった」と後悔することは未だによくある。

 

でも、それらの後悔の味をたくさん知っていることや、仕事で身に付いた死生観のおかげで、今回の決断に踏み切ることができた。

 

 

なので、次の行動に繋がるなら後悔もきっと悪くないし、

死を人生の一部として捉えるという、終わりを意識して生きるというのも、大切なことではないかと今は思っている。

 

 

まとめと近況(2017.12.08 追記)

 

 

ぼくが世界一周を目指す理由は、 以上だ。

 

現在、ぼくはニュージーランドのカフェでバリスタとして働いている。 

(2017.12.08追記)

 

夢の世界一周に向けて、英語力UPと貯金を継続中だ。

このまま頑張って目標達成したい。

 

 

 

それでは、今日はこのへんで!