「ラテアートをもっと上手になりたい」
「ミルクを無駄にせずに、手軽にラテの練習がしたい」
という方に向けて、当記事では自宅で取り組めるラテアート練習"水練"について書きます。
こんにちは。
元消防士で経験0からオーストラリア・メルボルンでの1年間のバリスタ修行を経て、
現在ニュージーランドのカフェでバリスタとして働いているtabikura(@tabikuralog)です。
当記事では、家にエスプレッソマシンがなくてもできる、効果抜群なラテアート練習法、『水練』のやり方をシェアします。
水練は野球でいう"素振り"にあたる基礎練習みたいなもので、
ポイントを押さえてしっかり取り組めば、ミルクピッチャー(ジャグ)の振り方が改善し、サシの入ったリーフや、カップいっぱいに広がるラテアートが描けるようになります。
また、水練に必要なものは、たったの3つ。
牛乳代も掛からず、エスプレッソマシンもいらず、家で一人で手軽にできるわりに、その効果はしっかりある練習法です。
ラテアートのスキルアップを目指している人は是非一度試してみて下さい:)
たかが水練、されど水練…
ぼくが取り組んだ"水練"の具体的な方法
ではさっそく、水練の具体的な取り組み方を紹介します。
とはいっても、この練習法はぼくのオリジナルではなく、YouTubeで発見したr- ossaさんの解説動画を参考にさせていただいています。
こちらはお金を払って教えてもらうレベルの本当に素晴らしい解説動画だと思うので、是非ラテアートに悩む人に知ってほしいです。(r- ossaさん本当にありがとうございます)
それではどうぞ。
いかがでしたか?
この動画のなかでは、よくあるラテアートの失敗例として
■ 細かくピッチャーを振ってはいるが、左右に液面が揺れない。ほぼ一点にミルクが集中している → サシの入らないリーフになる
■ 大きく揺らしすぎている → 考え方は間違っていないが、「スローリーフという」種類が違うアートになる
ことが挙げられていました。
これらを改善するポイントは、「ちょうどいい」揺らし方、そして流量を見つけることにあります。
そこで取り組むのが、「口ばしではなく、側面から注ぐ練習をすること」なんですね。
側面から注ぐことの目的・ポイント
■ 液面と手の動きを合わせる、その「揺れる」感覚を身に付ける
「液面が右にいったときに、手が左。液面が左にいったときに、手が右。」
そのゆらゆら揺らす感覚が手の中で感じられれば正解です。
■ ある程度の適度な流量を見つける
「流量が少ないと、ラテアートが前に進む力が弱い。広がらない。流量が多いと、広がる。でも汚くなりがち」
この間をとるような、ちょうどいい流量を見つける必要があります。
この"揺れる感覚"が手に伝わるようになったら、今度は水練をいつも通り、口ばしで注ぐ方法にもどします。
このとき、側面から注いだときの感覚を維持したまま注いでみることがポイントですよ。
個人的な感覚としては、ジャグは振るのではなく、ゆする感覚に近いと思います。
液面が振り子のように揺れれば、OKです。
ちなみに、この練習は自宅にあるマグカップでもできるので、動画やブログの解説を見ながら、ぜひ一度試してみてください:)
さらに初心者にありがちなミスが、慎重に注ぎすぎてラテアートが全く広がらないことです。
この問題は"ミルクの流量を増やし、思い切って注いでみること(液面に先端を近づける)"で改善できる場合が多いです。
ぜひ一度「こぼれてもいいや!」くらいの気持ちで自分が思っている以上にジャグを傾けてみて下さい。
このテクニックをマスターした世界チャンピオンの注ぎ
ラテアート世界チャンピオンの山口さん(% ARABIKA Kyoto)の動画を見ると、この"揺らす"テクニックの重要性が良くわかります。
山口さんのピッチャーの動きを見ると、ピッチャーは大きく振っていないのに、ピッチャーの中のミルクだけが最後まで均等に揺れているのがわかります。
また、ミルクピッチャーの先端と液面の距離も近いですよね。
これが、この"水練"で得ることができるテクニックの最終形態とも言えそうですね。
やはりこの方のラテアートは圧巻ですね。
水練をしたことで起きた"ある変化"を動画で見る
ついでに、ぼくが水練でどれくらい上達したのかも見てもらおうと思います。
以下の2つは、経験0からバリスタになったぼくの3ヶ月目と5ヶ月目のラテアート練習動画です。
何がどう変わったか、わかりますか?
ピッチャーから注がれるミルクの揺れ方の違いに注目ですよ:)
[バリスタ3ヶ月目]
[バリスタ5ヶ月目]
どう"振り方"が変化したか
バリスタ3ヶ月目のぼくのカップの持ち方、ツッコミどころ満載ですね。笑
そこはまぁ置いておいて、ミルクのゆらゆらの変化の違いに気づけたでしょうか?
■ 3ヶ月目の動画では、ミルクの動きを見ても小刻みに震えているだけで、ラテアートにも広がりが見えないのに対し、
■ 5ヶ月目のぼくのピッチャーの振り方では、注ぎ口から出るミルクがゆらゆらと振り子のように揺れているのがわかると思います。
コントラストもしっかりしたアートが描けるようになっていますよね!
ぼくは3ヶ月目と5ヶ月目の間に、ほぼ毎晩自宅で水練に取り組んでいましたが、この5ヶ月目の動画にはその水練効果がよく出ていると思います。
バリスタになって1年と半年が経ちましたが、今ではこんなリーフも描けるようになりましたよ:)
おわりに
水練は家で家族と話しながらでも、音楽を聴きながらでも取り組める手軽さが魅力だと思うので、
ラテアートをもう一段階レベルアップさせてお客さんを喜ばせたい、バリスタとしての武器にしたいという人は、マイピッチャー(350mlでok)を手に入れて、取り組んでみてはどうでしょうか?
こちらのプロも愛用するピッチャーは"ラテアートがしやすい"と口コミでも人気です。
解説は以上です。
■ また、こちらの記事では初心者の方でもピカピカのミルクを作れるようになる方法を具体的に紹介していますので、よろしければご一読ください。
■ "バリスタのスキルをインスタグラムから盗む"練習法も書いています。
Twitter(@tabikuralog)ではニュージーランド生活での日常、成功したこと、失敗したことつぶやいてます。