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【選び方】挽き目の「均一性」が味を決める。コーヒー器具のなかでミル/グラインダーが一番大切な理由

 

 「コーヒーミル/グラインダーの購入を検討しているけど、何を重視して選べば良いのかわからない」

「普段コーヒーを飲んでいるけれど、もっと美味しく淹れたい!」

という方に向けて、とても重要な"グラインダーの挽き目"について説明します。

 

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こんにちは。ニュージーランドのカフェでバリスタをしているtabikuraです。

 

今回は「コーヒーの挽き目が味に与える影響」について説明しています。

 

これを読めば、美味しいコーヒーを淹れるコツが見えてくるかもしれませんよ:)

 

 

コーヒーの挽き目と濃さの関係性

 

まずはじめに、これからコーヒーについて少し絵を用いて説明しますが、

わかりやすくするために、コーヒー豆を立方体で表現させてください:)

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さて、コーヒーの話です。

 

コーヒーは飲む前に、豆を挽きますよね。

これは簡単にいうと、コーヒー豆と水が接触する表面積を増やして、コーヒーの成分を取り出しやすくするために行います。

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「豆をどれくらいの大きさに挽くのか」は、グラインダーの挽き目を調節することによって決めることができます。

 

挽き目は、小さくすればするほど、水とコーヒーが接触する表面積は大きくなるので、コーヒーの成分が素早く抽出されやすく、濃いコーヒーになります。

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逆に、挽き目を大きくすればするほど、水とコーヒーが接触する表面積は小さくなり、コーヒーの成分はゆっくり抽出されるため、薄いコーヒーになります。

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抽出される成分や風味の順番

 

さらに、コーヒーの成分には、抽出される順番というものがあります。

よくコーヒー業界で言われているのは「フレーバー→酸味→甘み→苦味・渋み」というもの。

 

全ての成分がいっぺんに溶け出すわけではないことが、「コーヒーの抽出は"やめどき"が肝心」といわれる理由です。

これはドリップコーヒーでもエスプレッソでもプランジャーでも理論は全て同じです。

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「挽き目が細かい」ほど早く雑味・苦味にたどり着きやすく、

「挽き目が粗い」ほどゆっくり成分が抽出される傾向にあります。

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「挽き目の不均一性」は、まとまりのない味の原因になる

 

ここで、今日の本題に入ります。

「なぜコーヒー器具のなかでミル/グラインダーが一番大切なのか」

 

答えは、「挽き目」にムラがあるグラインダーだと、美味しいコーヒーを淹れるのが難しくなるからです。

 

挽き目がきっちりと同じサイズにそろっているコーヒー。

挽き目がバラバラで、サイズが不均一なコーヒー。

 

これらを淹れて飲み比べると、味の違いにビックリするはずです。

 

「均一に挽かれた豆」で適切に淹れたコーヒーには

✔︎飲みやすい

✔︎味にまとまりがある

✔︎コーヒーの持つ酸味や甘みが明確に感じられる

✔︎豆の個性や風味を存分に楽しめる 

といった特徴があります。 

 

 

一方で、「挽き目がバラバラで不均一な豆」で適切に淹れたコーヒーは

✔︎味にまとまりがなく、ボヤけた味

✔︎酸っぱさやしょっぱさ、苦味やシブみの混じった味 

になりがちです。

  

 

「挽き目が不均一な豆」で淹れたコーヒーには、"ゆ〜くり抽出された成分"と、"一瞬で全て抽出された成分"が混ざっているため、まとまりのない味になってしまうのです。

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そういった理由で、「均一に豆を挽けること」がグラインダーを選ぶうえで最も大切なポイントになります。

グラインダーを選ぶ際のポイントにしてみてください:)

 

 

茶こしを使って、細かい微粉を取り除く裏ワザ

 

茶こしを使って、挽き目を強引に揃える方法もあります。

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これをすると、苦味や雑味の原因になる、細かいコーヒーの粉【微粉】を取り除くことができるので、すっきりとした味わいになる傾向があります。

 

ただし目が粗すぎると、コーヒーを必要以上に取り除いてしまうことがあるため、

目の細かい茶こしがオススメです。

 

ぼくが使っているハンドグラインダー「ポーレックス」

 

ぼくは家でコーヒーを飲むときは、ポーレックスのハンドグラインダーを使っています。

これはぼくがメルボルンで人生で初めて買ったもので、思い出深いグラインダーです。

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このグラインダーの良さとしては、

✔︎比較的均一にコーヒー豆を挽ける

✔︎必要最低限のシンプルな作りで、扱いやすい

✔︎小さいので携帯しやすい

ことが挙げられます。

 

ただ欠点として、

✔︎挽くことに体力を使う

✔︎中挽き〜粗挽きになると挽き目にバラつきが目立ちはじめる

✔︎25g程度までしか入らない

があります。

 

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ただし、粗挽きのバラつき加減については、ダブルグラインドすることで多少は改善できます。

 

 

コーヒーを豆から挽いて飲んでみたい初心者の方には、オススメできるグラインダーですよ:)

 

今日は以上です。

 

家でコーヒーを淹れる方は、こちらもオススメです。

 

"蒸らし"の工程はガス抜きだけではなく、チャネリングを防ぐ意味もあるよいう内容です。

 

 

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