こんな方にオススメの記事です
「留学/ワーホリ前の英語学習、何から手をつければいいのかわからない」
「全然英語に自信がないから、とりあえず文法や英単語から勉強している」
「効率的な学習方法を知りたい」
当記事では英語を話せるようになることを目標としている方に向けて、
脳科学者が最も効率的な英語勉強法であると唱する「英会話・リスニングを第一優先に取り組む学習プラン」を応用し、
自分が英語を話せるようになった過程とともに、そのやり方を紹介しています。
「渡航前の準備や手続きが忙しくて、全く英語学習の準備をしていない!」という方も、5分で読み切れるので、少しの時間を使ってみてください。
この学習プランがあなたに合うかどうかはわかりませんが、上達のヒントがきっと見つかると思います:)
2年間の海外バリスタ生活が終了し、帰国したばかりのtabikura(@tabikuralog)です。
「初心者が英語を話せるようになるには、英会話・リスニングを中心にした学習スタイルに取り組むことが最も効率的である」
と提唱する論文(脳科学から見た効果的多言語習得のコツ - J-Stage -脳神経外科医の植村研一氏)があります。
この論文の要点は以下の4点です。
① "日英語バイリンガル"と"英語の読み書きが堪能だが喋れない日本人"の脳を調べて比較したところ、会話をする際に使う脳の部位が異なっており、読み書き中心の学習では、いつまでたっても話せるようにならないことがわかった。
②最初からスピーキング・リスニング中心の学習に取り組むことで英語は話せるようになる。
③ 英語はナチュラルスピードの音声を、シャドーイングしながら聴くことが効果的。(テキスト・字幕を読みながらのリスニングは効果が低い)
④ リスニング力を上げるには、瞬時記憶スパン(一回聞いただけで覚えられる言葉や数字の長さ)を伸ばす必要があり、それにはシャドーイングやリピーティングが効果的。
こちらを読んで
「いやいや、最初は英文法が大事だよ!」
「語彙力から勉強しないと話せないでしょ?」
と思った方もいるかもしれません。
しかし、こちらの塾講師の動画を見てみるとどうでしょうか。
動画に登場する塾講師は、何を言っているのかを聴きとるリスニング力はあるものの、英会話力はかなり乏しいように感じられます。
この様子を見ていると、やはり「英文法や単語中心のインプット中心の学習法」ではなく、
冒頭の論文で提唱されている「英会話・リスニング中心のアウトプット中心の学習法」のほうが理にかなっているようにも思えます。
実際に、ぼくはこの「英会話・リスニング」を中心に据えた英語学習に取り組んだところ、自分の英語力がグーン⤴︎と伸びたのを感じました。
そのおかげで、ワーホリでは語学学校へ行くことなく、お金と時間を節約できましたし、
渡航後2週間で2つのローカルジョブをゲットし、スタートダッシュを成功することができました。
以下、効果的だと感じた具体的な学習法やマインドセットを紹介しています。
学習スタイルの合う合わないはあると思いますが、ぜひ参考にしてみてください:)
英語初心者がまず目指すべき目的地
「アウトプット中心の学習でないと英語は上達しないという趣旨は理解したけど、まずはどのレベルまで頑張ればいいのかな?」
そんな疑問に対する答えを簡潔に挙げると、英語初心者の方、ワーホリ/留学を目指す方がまず目指すゴールは以下2点です。
1. ダメダメでも気にしない!下手くそ英語でも喋り続ける失敗許容力を身に付けること
2. ネイティブが何を言っているのかが2割くらいは理解できるリスニング力をつけること
以下、詳しく解説します。
多くの日本人が持っていない「失敗許容力」
語学学習はその過程でたくさん失敗しながら身に付いていくものですが、
学校のテストで失敗を許されない教育を受けてきたぼくたち日本人は「失敗許容力」が異様に低く、皮肉なことにそれが英語上達を阻んでいます。
例えば、ぼくはDMM英会話をスタートした当初、正しい英語を話すことを意識しすぎて「外食へ行く」という短いセンテンスさえ
「えー、I.. I will.. ちがう、am going to んー、go to.. a.. restaurant.」
とぎこちなくしか言えませんでした。
実際「I go restaurant.」というざっくりなセンテンスでも、ジェスチャーや背景を交えて言えれば伝わるので、"間違いを気にしない力"、すなわち文法に囚われすぎないマインドセットが英会話初心者には必要なのです。
そのためには実際の英会話に取り組んで、沢山ヘタクソな英語を話して、「恥ずかしい。でも伝わってるし、これでいいんだ」という成功体験を積み上げる他ありません。
しかしながら最低限のリスニング力は必須
「言いたいことを上手に伝えられない」は大きな問題ではありません。
ただ「相手の言っていることがわからない」という、リスニング力が低いのは少し問題です。
例えば、お笑い芸人の出川さん。
出川イングリッシュと揶揄されるその英語は形を成していませんが、
どう思われるかなんて気にせずに自分の知ってる言葉をぶつけるので、海外でも伝わる人には伝わっています。
これぞ、英会話初心者が目指すべき最初の目的地ですよね。
しかし、やはり出川さん本人のリスニング力が低いので会話のキャッチボールにかなり苦労しています。
特に、ぼくら日本人はゆっくりで聞き取りやすい、しかもあまり実用的とは言えない英語教育を受けてきたので、いきなり現地のナチュラルな英語表現に触れても相手の言っていることはほぼ理解できないと思います。
相手の言うことの理解ができなければ会話が成立せず、英会話力の上達は遅れてしまうでしょう。
以上の理由から、英会話上達への第一ステップとして、英語初心者は「出川さんのように間違えても気にしないマインドセット+相手の発言の2割程度は聞き取れるリスニング力」の習得を目指すべきだと考えます。
効果があったスピーキング・リスニング中心の学習プラン
では、ここからはスピーキング・リスニングを中心とした具体的な学習プランについて紹介していきます。
まず「英語でコミュニケーションを取れるようになる」を最終目標とし、その最終目標達成のために必要な中目標を「話す・自己表現をする力を伸ばす」、「聴き取る力を伸ばす」の2つにわけます。
さらに、その中目標の達成に必要なものが「スピーキング」「ボキャブラリー」「英文法」..などの学習項目です。
大目標を達成するために、中目標・小目標を設定し、以下の項目を愚直に勉強していく、というのがぼくのオススメする学習スタイルです。
話す・自己表現をする力を伸ばすために、オススメの教材
✔︎スピーキング
☞DMM英会話 【iKnow!が無料で使えるのでオススメ 】
他者オンライン英会話でもok
✔︎ボキャブラリー
☞なるほどフレーズ100 (フレーズ本)
✔︎英文法
☞一億人の英文法 (英文法書)
聴きとる力を伸ばすためにオススメの教材
✔︎瞬時記憶スパンをシャドーイング・リピーティングで伸ばす
(一回聞いただけで覚えられる言葉や数字の長さ)
☞iKnow!
☞Podcast(All Ears English)
次の章からは、各項目について具体的に紹介していきます。
話す・自己表現をする力を伸ばすために必要な項目
1.【スピーキング練習】オンライン英会話
スピーキング練習は、自分が実際に1年間継続できた経験から手軽に取り組めるオンライン英会話をオススメしています。
ぼくがオンライン英会話を継続できた理由としては、自宅でパソコンやスマホを使って毎日レッスンを受けることができるため、空いた時間に取り組めるハードルの低さが魅力的だったからです。
また価格の面でも、NOVAなどの英会話教室の月謝が月4回の利用で¥10000~であることを考えると、毎日取り組めて月¥6500~とオンライン英会話はお手頃です。
ただし一方では"予約がいつでもできる=後回しにしてしまいがち"というデメリットがオンライン英会話にはあります。
1つレッスンが終わったら次のレッスンの予約をすぐにする、または、できるだけ毎日同じ時間に予約するなど、習慣化ができるまで自分の意思をコントロールする工夫は必要です。
また、ぼくはDMM英会話を利用していましたが、単語アプリ「iKnow!」を無料で使えることが他社と比較したときの魅力です。
「iKnow!」は特に必要ないということであれば、他社のオンライン英会話でも駅前留学のような英会話教室でも全然問題ないと思います。
自分に合ったものを見つけてみてください:)
参考までに、DMM英会話の特徴を挙げておきます。
DMM英会話
✔︎【料金】6480円〜/月
↪︎最初は25分プラン(6480円/月)で十分です。習慣化するまでいつ・どこで・どのようにを決め、なるべく毎日継続することが大切です。
✔︎【予約】24時間いつでも受講可能
↪︎15分前でも予約できるので、予定の調整をしやすく、継続しやすいです。
✔︎【講師】90ヶ国6500人以上の国から選択可能
↪︎多種多様な英語に触れることができ、個性豊かな講師陣が揃っていて面白いです。その一方で講師によっては"話好き"で全然喋らせてくれないタイプもいるので、ちゃんと待って聞いてくれる・自分の言葉を引き出してくれる講師がオススメです。
✔︎【教材が圧倒的数】
↪︎DMM英会話は無料教材が豊富。初心者〜上級者まで、好きな教材を選んでレッスンに取り組めるので、自分のペースで勉強可能です。
もちろんフリートークで、今日あったことを25分間話すこともアリですよ。
✔︎【スピーキングテストが無料】
↪︎スピーキングテストをレッスン中に受けることができます。自分の現在地がわかるので、モチベーション維持のためにも月に1回受けることは本当にオススメ。尚、同業者のレアジョブなら別途2980円掛かります。
✔︎【iKnow!が無料で使える】
↪︎スキマ時間に語彙力を鍛えられる神アプリ。忘却曲線に従って問題が出題され、効率的な学習が可能です。あまりにも良すぎてDMM英会話退会後も課金して継続中。
DMM英会話を推す理由はこのiKnow!が使えることがとても大きいです。
✔︎【海外でも継続可能】
↪︎海外にいても、自分だけのために英語を話す機会は意外と少ないものです。ワーホリ中に少しでも英語を伸ばしたい!という人は海外からDMM英会話を利用できます。
ちなみに、ニュージーランドにいる間にぼくも1ヶ月間受講してみましたが、快適にレッスンを受けることができました。
また、初心者の方にオススメなオンライン英会話の勉強法があります。
それは、メモに書いたものを読みながらで良いので、「英会話講師との自己紹介をできるようになることから始めてみる方法」です。
自分に関わる英語表現なら身につきやすく、そこから枝葉のように英語力を伸ばしていけます。
「自己紹介をできるようになる」という、間違えようのないくらい簡単な課題から始めて、少しずつステップアップしていくことが狙いです。
英会話に自信がなくても始めやすく、継続もしやすい方法です。
TEDの"How to learn any language in 6 months"でも、
1. 自分に関係する言語内容に集中する
2. 学習初日からコミュニケーションツールとして言語を活用する
ということがポイントとして挙げられており、"自己紹介から始めること"も有効な手段であることがわかると思います。
2. 【ボキャブラリー強化】iKnow!となるほどフレーズ100が超オススメ
アプリはこれ1つで十分。スキマ時間は「iKnow!」でボキャブラリー爆上げ!
iKnow!は英単語アプリで、電車・バスでの移動時間、寝る前の数分間等を有効に使うのに最適です。
全単語には例文と音声がついているので、シャドーイング・リピーティングを目的とした使い方にも向いており、リスニング力の向上も期待できます。
個人的には、これ以上の英単語アプリは他にはないと感じるほどの完成度です。
利用には課金が必要ですが、DMM英会話会員なら無料で使えます。
☟記事ではiKnow!利用歴3年のぼくが、効果的な使い方の記事を紹介しています。
「英会話なるほどフレーズ100」で頻出フレーズとマナーを学ぶ
こちらのフレーズ本には、ネイティブの著者が選んだ「まずはこれだけでOK!」なフレーズが100コ収録されており、実際の海外生活でも驚くほど耳にするものばかりです。
また「日本人が使いがちな英語が、実際に相手にはどう聞こえるのか」という表現のマナーも同時に学べるため、海外で人と良い関係を築いていくうえで大切なことが学べる重要な一冊になるはずです。
こちらの記事では、本の内容や使い方を具体的に紹介しています。
相手へのお願いを「Can you-?」や、わかりませんを「I don't know.」と言ってしまう人は一読の価値です。
3. 【英文法学習】こちらは後回しでOK!取り組むタイミングは、英語力"0"が"1"になってから
「文法学習は無駄」と英語学習者を煽るような記事を過去に書きましたが、実際、文法学習はとても大切だと思っています。
ただし、英会話力0を1にする、その限定的な過程においては、最低限「主語+述語+目的語」以上の文法は必要ないと考えています。
その点においてのみ、文法学習へ必要以上に時間を費やすことは"無駄"であると思います。
なぜなら、英語初心者は「聞き取る、話すこと」に必死で、会話中に適切な英文法について考えている暇などありませんし、正しく話そうとするほどテンポが遅くなって会話にならないからです。
英会話力0が1になる過程で必要なのはむしろ
✔︎ 自分が全く話せないことに慣れること
✔︎ 自分の英語のヘタクソさを理解しつつ、それでも躊躇わずに英語をガンガン使えるメンタルを育むこと
であって、正しい英語を話さないといけないというプレッシャーを育むことではありません。
したがって、文法学習が大切になってくるのは英会話力0が1になってから。
「こう言えば良かったのか」「次はこう言ってみよう」と、補強するためのインプットとして、勉強するのがベストです。
✔︎ 英文法書は「一億人の英文法」が超オススメ
英語力0が1になった方に向けて、参考書の紹介もしておきます。
この参考書の特徴は、以下2点。
✔︎ 英文法を感覚的に学ぶことができること
✔︎ ネイティブはどんなキモチでその言葉を使うのか、という英語の根幹を理解できること
特に「時制」「前置詞」の説明は特筆すべきわかりやすさです。
全体的に会話を目的とした英語学習者に向けた文法書です。
聴き取る力を伸ばすために必要な項目
1. 【瞬時記憶スパン】ここがリスニングの根幹。シャドーイングでリスニング力を伸ばす!
聞きなれない方も多いと思いますが、「瞬時記憶スパン」は一回聞いただけで覚えられる言葉や数字の長さを指します。
瞬間記憶スパンはネイティブでも7秒が限界で、非ネイティブでは0.3~5秒程度でなのだそうです。
ある実験によると、最低でも2.42秒の瞬時記憶スパンがないと、聴いている言葉の意味が理解できないことがわかったそうです。
瞬時記憶スパンが 0.3 秒の学生にいたっては、全てのフレーズを聴き取れず、まったく理解できません。
リスニング力を高めるには、瞬時記憶スパンを5秒位に延長することが絶対的であり、聴き取り特訓以外に外国語を習熟する術はないと論文では断言されています。
また、瞬時記憶スパンを延ばすには、同じ音声を何回もシャドーイングする、もしくはリピーティングする方法が効果的なのだそうです。
シャドーイング・リピーティングの教材としては、iKnow!というアプリがものすごくオススメです。
1つの単語に必ず音声付きの例文があり、その1センテンスも短いため、シャドーイングやリピーティングをするのには最適であることがその理由です。
(課金してでも使いたい英語アプリ「iKnow!」をしゃぶり尽くす、効果的な使い方とは?)
また、Podcastをシャドーイングする方法も非常に効果的で、「All Ears English」なら聴き取れなかったセンテンスをトランスクリプト(全音声を文字起こししたもの)から確認することができます。
(【超おすすめ】Podcast英語リスニング勉強のコツは"ながら勉")
2. 【リスニング】スキマ時間は会話形式のPodcastを聴く。ながら勉なら継続できる
Podcastの良い点は、通勤中や掃除中、食事の支度中に、行動を縛られることなく、他のことを"しながら"聴けること。
ハードルが低いので、習慣化もしやすく、オススメです。
また、「相槌の仕方・声のトーン・つなぎ言葉など」は、会話からしか学べない部分です。
これ意外と盲点なのですが、英会話に慣れていないぼくら日本人にとって不得意分野なのです。
「TED」や「YouTube英語」も内容は"1人が大多数に向けて話をする「演説」"なので、やはり会話のテクニックは「会話形式の英語」を聴かないと身に付きません。
海外生活において"相手の言っていることが聴き取れない"は必ず直面する問題なので、日本にいるうちからナチュラルスピードの「生きた会話」で耳を慣らしておきましょう。
ぼくは「Podcastリスニング + シャドーイング + テキスト(トランスクリプト)音読」でリスニング力がグーーーンと伸びました。もっと早くやっておけば良かったと思うくらいです。
☟具体的な取り組み方についてはこちらの記事で紹介しています。
まとめ:独学で英語力を上げることは可能
以上が実際に取り組んで効果のあった英語学習法でした。
ぼくは元々、中高の6年間しか英語学習歴がなく、英語を話そうとすると緊張・赤面してしまう人間でしたが、ワーホリで海外へ行くと決めてからは、
「日本にいる間に少しでも英語力を伸ばして、一度きりのワーホリを楽しむぞ!」
と決意し、渡航までの間に自分なりに出来る限りの準備をしました。
そのことでワーホリではスタートダッシュに成功し、
特に語学学校へも行かず、2週間でローカルジョブを2つゲット、
夢だったバリスタとしてカフェで働き、
たくさんの人と関わり合い、かけがいのない経験をすることができました。
これも、ワーホリ前の準備なしにはありえなかったことだと思います。
ちょっとしたお金やスキマ時間を英語に投資し、
日本にいる間に英会話力0を1や2にして、スタートダッシュを切ることができたなら、あらゆることへの可能性が高まります。
もちろん、日本にいる間にやるやらないは自由です。
それでも海外生活を充実したものにできる人は、こういう情報を見て「試しにやってみよう!」とチャレンジできる人ではないでしょうか。
少し勇気が必要ですが、気になる方は色々な会社のオンライン英会話無料体験レッスンを片っ端から試してみるといいと思います。
それはDMM英会話に限らず、自分が主役で話せる環境ならばどこでも大丈夫なので、ぜひ挑戦してほしいと思います。
ぼくの経験が誰かのお役に立てたら幸いです。
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