「1日たった10分の英語の勉強が続かない」
「毎日は忙しくて英語学習は続けられない..」
という人に向けて、365日間続いて、しかも効果のあるリスニング勉強方法を書きます。
こんにちは。ニュージーランドのローカルカフェでバリスタをしているtabikura(@tabikuralog)です。
ぼくは「効率的な勉強」を求めて、たくさんの英語学習法を試しましたが、そのほとんどが挫折してきました。
そして結果的に、「どんなに良い英語学習法でも続けなければ意味がない。でも歯磨き以下の労力じゃなきゃ続かない」という考えに至りました。
(歯磨き以下の労力..というのは勝間和代さんの言葉です)
そして行き着いた日々の英語学習は、会話形式のPodcast/ポッドキャストを毎日聴くことでした。
「英会話の上達を目指すならネイティブの自然な会話を聴くのが一番。
しかも無理なく毎日(365日間)続けられる方法で!」
というのがこのリスニング学習のテーマですが、その効果を日常会話でも実感できています。
当記事では誰でも今日から実践できる効果的なリスニング術を紹介します:)
- 1. "ながら"勉なら、習慣化しやすく、無理なく続く
- 2. なぜ「海外ドラマや映画で英語学習」は続かないのか?
- 3. "話し言葉・相槌・声のトーン・つなぎ言葉"は、「TED」や「YouTube英語」では学べない日本人の苦手分野
- 4. ナチュラルスピードの英語を"シャドーイング"しながら聴き取ると耳が慣れてくる
- 会話形式のPodcastで"ながら勉"のメリットまとめ
- オススメの会話形式Podcastは「All Ears English」
- 全く聴き取れない!?諦めずに続ける鍵は"トランスクリプト" の音読
1. "ながら"勉なら、習慣化しやすく、無理なく続く
Podcastの良い点は、1時間とか、30分とかのまとまった時間をとらなくても、スキマ時間に、他の作業をしながら聴けることです。
動画学習だと、その間に耳、目、手が制限を受けますが、Podcastなら目と手の自由が効きます。
歩きながら聴けますし、夕飯作りながら聴いたり、掃除しながら、買い物しながら聴いたりもできます。
とにかく手軽なので、"習慣化"がとてもしやすいのです。
ぼくは毎朝、「家を出る前に玄関でイヤホンを装着し、Podcastの再生ボタンを押してから玄関のドアを開けること」がマイルールになっています。
徒歩通勤の片道25分間、Podcastで会話形式の英語を聞きますが、10ヶ月間ずっと続いています。
また、軽い運動をしながら勉強をすると短期記憶・長期記憶が上がるという研究結果が出ているようで、以下のDaiGoさんの動画で紹介されています。
Podcastを聴くのは「歩きながら」が、学習タイミングとしてはベストかもしれませんね。
2. なぜ「海外ドラマや映画で英語学習」は続かないのか?
「じゃあ海外ドラマや映画はどうなの?」と気になる人もいるかもしれませんが、
歯磨き以下の労力ではなく、"ながら"勉がしづらいという点で毎日の学習としては✖️です。
目標は「365日間毎日続けて、積み上げていくこと」
気合い入れて机に座ったり、パソコンやテレビ、スマホの画面に行動を縛られる方法では毎日は続きません。
そして一度くじけると、また気合いを入れ直すのにも時間がかかりがちです。
ぼくも"海外ドラマを1日1話、字幕あり+字幕なしでみる"という有名な英語学習法に挑戦してみたことがありましたが、
1話40分のドラマを2回みる、その時間を毎日作ることって結構たいへんです。
また、座ってずーっと見ている時間は他のことに手が付けられませんし、続けて見れないのでテンポが悪くて飽きます。
本来楽しいもののはずなのに、忙しい日が続くと「やらないと...」という風にストレスに感じてしまい、次第に続かなくなりやめました。
しつこいようですが、目標は365日間 毎日続けられること。
「ドラマや映画を英語学習の教材にするな」とは言いません。
ただ、あくまでもそれらは娯楽として、気軽に楽しんだほうが良いかもしれません。
3. "話し言葉・相槌・声のトーン・つなぎ言葉"は、「TED」や「YouTube英語」では学べない日本人の苦手分野
続いて、リスニング教材が「会話形式」であることのメリットを挙げます。
まず、ネイティブの日常会話には、自然な口語表現(話し言葉)がたくさん使われます。
口語表現はテキストなどでは見つけにくいし、似たような表現方法も多すぎて使い方がいまいちピンとこないんですが、
毎日ネイティブの会話を聴いてたら、「なんだこれ?」の気づきと、「こう使うのか」が何となくわかってきます。
さらに「相槌の仕方・声のトーン・つなぎ言葉など」は、会話からしか学べない部分です。
これ意外と盲点なのですが、英会話に慣れていないぼくら日本人にとって不得意分野なんですよね。
「TED」や「YouTube英語」も内容は"1人が大多数に向けて話をする「演説」形式"がほとんどなので、やはり会話のテクニックは「会話形式の英語」を聴かないと身に付きません。
最近自分でも英語での会話がスムーズになったなと感じるのは、
間違いなく"会話形式のPodcast"によるリスニング効果だと思いますので、
会話力UPを目指す人には特にオススメです。
4. ナチュラルスピードの英語を"シャドーイング"しながら聴き取ると耳が慣れてくる
海外へ渡航してみるとネイティブの話すスピードに驚きますが、ネイティブ英語も正しい方法で聴き続けることで次第に耳が慣れてきます。
脳神経外科医・日本医学英語教育学会名誉理事である植村研一氏の脳科学からみた効果的多言語習得のコツから、"脳の仕組みからみた効果的な外国語教授学習法"という論文の引用ですが、こういうのがあります。
事実① リスニングはナチュラルスピードじゃないと意味がない
日本にいるネイティブ教師は、親切心から最初はゆっくりと発音して聴かせるが、これは大変な間違いである。
ゆっくりした発音を聴かせると、ゆっくりした発音しか聴き取れない神経回路網を形成して、ナチュラルスピードでの会話や講演が聴き取れなくしてしまう。
最初からリエゾン(文章中の2つの単語が連結して発音が変わる現象)のかかった早口の言語を聴かすのがコツである。
事実② 文字を見ながら聴いても、リスニング練習にはならない
テキストを見ながら聴いてはならない。
テキストを見ながら聴くと、文字を見ないと聴き取れない神経回路網を形成してしまい、会話や講演を聴き取れなくする。
ただ漫然と聴くのではない。聴きながら、声を出して付いて行くか、人前では 心の中で無声で付いていくシャドーイングをしながら聴く。
あるいは数秒の処で一旦録音を止めて、聴いた言葉を復唱してみるリピーティングの訓練をする。
聴き終わってからテキストを見て聞き間違いを訂正して、また聴き取り訓練をする。
ぼくもこのPodcastのリスニングを始めた当初は、全くスピードについていけず、Podcastの全体の20%程度しか理解できませんでした。
それでも上の方法に従い、Podcastをシャドーイングやリピーティングをしながら毎日聴き取りを続けました。
すると、少しずつ単語やセンテンスを理解できるようになっていき、今では会話内容の80%は理解できるようになりました。
また、字幕英語をつけて海外映画を観るという学習方法がありますが、説明にもあった通り、テキストを読みながらのリスニングは効率的な学習法ではありません。
聴くことと読むことは、必ず別で行いましょう。
また、シャドーイング・リピーティングの具体的な方法についてはこちらの動画が大変参考になります。
【英語のスピーキング力が飛躍的に伸びる3つの手順】
会話形式のPodcastで"ながら勉"のメリットまとめ
✔︎「○○しながら」勉強できるので、労力が少なく、習慣化しやすい。スキマ時間が有効に使える。その結果続く
✔︎ ネイティブの自然な会話を聴くことで、"口語表現・相槌・声のトーン・つなぎ言葉など"を学べる
✔︎ リスニングする際は、文章は見ずに、シャドーイングしながら聴き取ることで、ナチュラルスピードの英語に慣れてくる。あとでテキストで音読復習できると◎
ただし、英語には"知らない単語は聴き取れない"というルールがあるので、
語彙力の強化は同時に必要になります。
その点でiKnow!という英語学習アプリが、「スキマ時間に利用しやすい」「例文の1センテンスが短く、シャドーイングしやすい」という理由で、本当にオススメです。
オススメの会話形式Podcastは「All Ears English」
さて、Podcastの番組ですが、"All Ears English"を全力でオススメします。
アプリ版はこちら。
アメリカ人女性2人が、世界中のリスナー(英語学習者)からの"英語の悩みや質問" を受け付け、それに答えながら進行していく"会話形式"の番組です。
時間も1話あたり15-20分程度で手頃な長さ。
特徴はなんといってもネイティブの2人の会話で、速くてカジュアルな「生きた英語」に触れられること。
彼女たちの自然なやりとりが、時には脱線しながら、トピックにそって繰り広げられていきます。
良い回。
— tabikura (@tabikuralog) 2018年9月23日
”Continue The English Convention”
1. 相手に聞き返す ”How about you?”
2. プライベートな話題を”自分から”会話に持ち出す
3. 相手がシェアしてくれた話に”why?”で踏み込む
本題は7分〜https://t.co/dwapWdKYfg
全く聴き取れない!?諦めずに続ける鍵は"トランスクリプト" の音読
実際に番組を聴いてみると、
「まったく聴き取れなくて妥協しそう..」
「自分にはまだ早いかも..」
と感じる人もなかにはいるかもしれません。
でも大丈夫です。
ぼくも聴き始めた当初は会話が早すぎてついていけず、理解できませんでした。
それでも、妥協せずに続けられたのはAll Ears Englishのトランスクリプトの購読を最初の数週間だけ続けたからです。
☟トランスクリプトとは「会話の一字一句が文字起こしされたもの」で、画像はその例です。
以下のリンクからUS$13を支払えば、1セット【4エピソード入り】を最新/過去から選んでダウンロードし、PDFファイルで読むことができます。
【追記】
またエピソード1-88までのトランスクリプトをPDFで無料ダウンロードできます。(最新話はEpisode1093 : 2019年1月25日時点)
AEE Episode1を聴いてみる
ぼくがオススメしたいのは、このトランスクリプトを音読の教材として使うことです。
あれこれ手を出すのではなく、気に入った回を一つ決め、リスニング(+シャドーイング)⇄音読をひたすら反復します。
ある程度内容が理解できている内容を繰り返し聴けば、1回目には理解できなかった文章が、2回目・3回目には正しく推測・理解できる可能性が高まります。
具体的な方法としては、
①朝通勤しながらPodcast聴きつつ頑張ってシャドーイングでついていく
☞周りに人がいて声を出しづらい場合は、口パクでもOK
☞100%ついていけなくてもOK, わからないところは無視
☞長すぎて集中力がもたなければ5分間だけでもOK
②帰宅後、朝聴いたエピソードのトランスクリプトを音読、単語の確認
これを他のエピソードに浮気することなく、同じことを1週間ひたすら繰り返します。
1週間もすると飽きてくるので、次のエピソードに移り、また同じことを繰り返します。
この1エピソードを1週間かけて毎日リスニング×4週間繰り返すと、そのうち何を言っているのか聴き取れるようになってきます。
「All Ears Englishが自分に合っていないかも...」という方は、
Hapa英会話のネイティブの日常会話動画(トランスクリプト付)もオススメです。
また、音読の学習効果は、科学的にも高く支持されているので、積極的に学習に取り入れましょう!