相手に興味・関心を持つことは、良いコミュニケーションのきっかけに常になり得る
"How's your day going
ぼくは他人に関心を持つことの大切さを、最近切に感じています。
現在ニュージーランドのカフェでバリスタをしているtabikura(@tabikuralog)です。
日々異なる人種の人々の接客をし、知らない人たちとコミュニケーションをとります。
以前は親しくないお客さん(特にネイティブ)との英語でのコミュニケーションの取り方に悩み、
"Hi there, what would you like today?"のような、「いらっしゃい、今日は何がよろしいですか?」というお決まりの接客英語しか使っていませんでした。
相手に質問をしたとしても、自分に返ってくる言葉が理解できず、気まずくなるのが怖かったというのが、本当のところです。
でも最近は"How's your day going so far?"「今日はどんな感じ?」というような質問をすることを心掛けています。
英語のリスニング力に自信がついて会話に物怖じしなくなってきたのも一つの理由ですし、シンプルな質問から話に花が咲いて相手のことをもっと知れたり、相手との距離感がぐっと近づく瞬間を感じたりすることが楽しくなってきたことが大きな理由です。
質問をするようになってから起きたことの例を挙げてみると、
お客さんの方から自分の名前を聞いてくれて、次からは名前で呼んでくれるようになったり、
話しているうちにぼくの英語の発音で日本人とバレて、「うちの息子が日本にいるんだよ!」という話をしてくれたり、
コーヒーをテイクアウトして店を後にしたお客さんが30秒後に"This is perfect!"とだけ言いに戻ってきてくれたり。
本当に些細なことなんですが、ぼくから質問をしなければ恐らく起こり得なかったことが起きたんだろうなと思うと、嬉しくなります:)
"良いバリスタはよく話す"
ぼくがお客さんとのコミュニケーションを意識しているのは、
どんな人とでも繋がって、色んな話を聞けるようになったらおもろいなー!という思いがあるのが一つと、
自分が目指す憧れのバリスタの存在があることが、もう一つの理由です。
ぼくがそのバリスタに出会ったのはニュージーランドに来る以前、オーストラリア・メルボルンの、とあるカフェで働いていたときです。
彼女はEliseという名前の女性ヘッドバリスタで、当時一緒に働いた中で、最も印象に残っており、「ぼくもこんなバリスタになりたい」と思わせてくれる存在でした。
彼女のコーヒーの知識と技術、スピードとパレット(味覚)は全てがハイレベルでしたが、
何よりお客さんと本当によくコミュニケーションを取る人でした。(しかも光速でコーヒー作りながら)
老若男女、色んなお客さんがHi Elise!と声を掛けて、彼女のコーヒーを飲みに来る光景が強烈に目に焼き付いています。
彼女は、「私の思う良いバリスタっていうのはよく話して、お客さんと心を通わせることのできるバリスタだと思う。相手と良い関係を築けることは本当に大切だよ。snobby(お高くとまった)なバリスタにはなっちゃだめだよ」
ということをよく言ってました。
ぼくも彼女のようなバリスタになりたいと、そのとき心から思ったのです。
働き方の多様性とオートメーション化と役割の移行
とはいっても、バリスタの個性も様々、それぞれ色々な働き方があります。
人とコミュニケーションをとらないバリスタは良いバリスタではないとか、そういう話をしているんではなく、色んな働き方があっていいと思います。
大切にしたい考えは、それぞれ違うはずです。
ただ、バリスタとして働くことの仕事の意義は今違う段階に移行しつつあるんじゃないかなとぼくは思っています。
コーヒーを淹れる作業はどんどんオートメーション化が進んでいます。
そう遠くない未来で、世界チャンピオンのバリスタが作るものと同クオリティのコーヒーをロボットが作るようになるでしょう。
そのときの、バリスタの意義って一体なんでしょう?
コーヒーを作るだけならロボットのほうが上手となると、バリスタの仕事は、そのロボットが決して成し得ない、人と繋がること、または、人と人とを繋げることに変わっていくんじゃないかと思うんです。
だから、ぼくはコーヒーのプロでありながら、接客のプロでもありたいと、そう最近は感じています。
どちらも、まだまだ未熟で、自分の人としての器の小ささに気づいては反省してばかりですが、志だけは高く持つことにしています。
まずは、相手の1日に興味を持つところから:)
✔︎ こちらの記事では「経験0」からバリスタになるために準備したコトを紹介しています。
この記事を読めば何が必要なのかがわかります。