「ハンドドリップ始めてみたものの、なんか上手くいかず、挫折しちゃった」
「コーヒーメーカーが欲しいけど、日々の手入れが大変そうだなぁ」
そんな方に向けて、
カップラーメンを作るのと同じくらい簡単に、美味しいコーヒーが作れちゃうドリッパーと、その淹れ方のポイントを紹介します。
どうも、tabikuraです。
今回は毎日コーヒーを飲むバリスタのぼくが、ハマりまくっているドリッパーを紹介します。
"HARIO スイッチ"というドリッパーです。
HARIO スイッチの特徴は、ドリッパーの底に弁が付いてて、スイッチのON/OFFで弁の開閉ができる点です。
基本的な淹れ方は、
【ドリッパーにコーヒーを入れて、お湯を注いで3分待ってから、スイッチを押して排水!】
とまぁ、カップラーメンを作るみたいに超シンプルなんですよね。
それでいて大満足できるコーヒーが安定して淹れられるので不思議です。
抽出原理は「浸けて出す」というお茶を淹れるのと同じスタイルで、細口コーヒーケトルも要らなければ、テクニックも要りません。
お湯と粉の量さえ守れば、誰にでも美味しく淹れることができます。
ペーパーフィルターでコーヒー粉を濾すので、後片付けが簡単なうえに、フレンチプレスのように液体が粉っぽくならないのも嬉しい点ですね。
もしぼくが友人からコーヒーメーカーの購入を相談されたとしたら、「コーヒーメーカーよりこっちのほうが置く場所も長期的に手入れの手間もとらんし、絶対ええで!」とプッシュすると思います。
■ "HARIO スイッチ"を使って、さらに美味しくコーヒーを淹れる方法
さて、今回は通常のレシピではなく、少しだけアレンジを加えたレシピを紹介します。
このレシピを使うと、コーヒーの持つ香りやコク、甘み、複雑味を楽しめつつ、スッキリした飲み心地に仕上げることができます。
豆のポテンシャルを全て出せるようなイメージですね。
レシピのポイントを以下に挙げてみました。
■ レシピのポイント
❶ お湯を先に注いで、その上からコーヒーの粉を入れる
❷ コーヒーの挽き目はビックリするくらい細挽きで
❸ アバカのペーパーフィルターを使う(なくてもOK)
では、深堀り解説していきます。
- レシピ
- 手順
- 1. コーヒー豆を15g用意し、細挽きへ挽く
- 2. ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、熱湯をかける
- 3. 確実にスイッチをオンにして、ドリッパーの底の弁が塞がったことを確認します
- 4. 250gのお湯を、ドリッパーへ注ぎます
- 5. お湯の上からコーヒーを投入!すかさずタイマーをスタート
- 6. 液面に浮かぶコーヒー粉が100%濡れるように、スプーンで5回ほど上から底へ押し込むように混ぜます
- 6. 1:30まで待ちです
- 7. 1:30になったら、再びドリッパーの上から底へ押し込むように4回混ぜて、液面に浮かぶコーヒー粉を底へ沈めます
- 8. 2:00になったら、スイッチを押し下げ、排水します
- 9. 落ち切ったら完成!
- まとめ
レシピ
準備するモノ
・ペーパーフィルター 02サイズ(アバカのペーパーフィルターが湯抜けが速くてなお良い)
・コーヒーサーバーかマグ
・ケトル(やかんでもT-falでもなんでもOK)
・スプーン(大きめがオススメ)
・スケール
・美味しいコーヒー豆 - 15g 細挽き
・お湯 - 250ml
手順
1. コーヒー豆を15g用意し、細挽きへ挽く
心配になるくらい細挽きでOKです。
目安でいうと、ぼくの自宅のグラインダー(Wilfa Svart)で「一番細挽きのメモリ」から2-3番目くらい細かくしています。(ドリップコーヒーだと8-9番目)
なぜ細挽きを採用しているのかは、こちらの記事で詳しく書いております。
2. ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、熱湯をかける
ペーパーフィルターはアバカのペーパーフィルターを使うと湯抜けが早く、このレシピで使うコーヒーの挽き目の細かさを許容してくれるためオススメです。
また、このドリッパーは耐熱ガラスの素材で、温まるのが遅いのが難点。
完全にドリッパーが温まるまで、お湯をためておくのもオススメです。
温まったら、一度お湯を逃がしましょう。
3. 確実にスイッチをオンにして、ドリッパーの底の弁が塞がったことを確認します
弁を開けたままお湯を注いでしまい、台無しにした経験があります...。要注意です。
4. 250gのお湯を、ドリッパーへ注ぎます
コーヒーが浅煎りや中煎りなら湯温は100℃がオススメです。
ただし、深煎りだと苦味が強く出がちなので、90℃くらいまで落とすのも良いでしょう。(湯温は低すぎるとコクや甘みが犠牲になるので、あまり低すぎるのはオススメしません)
また、このレシピでは、お湯を入れた後に、コーヒー粉を投入します。
基本レシピは【コーヒー ➡︎ お湯】なのですが、
【お湯 ➡︎ コーヒー】のほうが排水スピードが劇的に速くなることがわかっています。
コーヒーを後入れするメリットは、微粉が沈まずに浮くので、ペーパーフィルターの繊維を詰まらせるリスクを減らすことができる点です。
すなわち、通常レシピよりも挽き目を細かく調整することができるメリットがあるんですね。
そして、この挽き目の細かさを達成できるのが、このレシピの最大のポイントです。
普通のドリップコーヒーでは目詰まりして無理ですからね。
さらにコーヒー後入れのほうが不思議と苦味を感じにくくなります。
詳しい検証結果などはBarista Hustleの記事をどうぞ。
5. お湯の上からコーヒーを投入!すかさずタイマーをスタート
ここは抽出に差が出ないようにスピード勝負!コーヒーを入れたら、すぐにタイマーをスタートしましょう。
「コーヒーがくっ付いてなかなか移せない〜!」って人は、静電気対策がオススメです。
6. 液面に浮かぶコーヒー粉が100%濡れるように、スプーンで5回ほど上から底へ押し込むように混ぜます
混ぜやすい大きめのスプーンがやりやすいですよ。
6. 1:30まで待ちです
7. 1:30になったら、再びドリッパーの上から底へ押し込むように4回混ぜて、液面に浮かぶコーヒー粉を底へ沈めます
この時点でコーヒーを液体としっかり混ぜ合わせることで、コーヒーの成分をさらに引き出すことができます。
混ぜる回数も、毎回決めておくと良いでしょう。
8. 2:00になったら、スイッチを押し下げ、排水します
9. 落ち切ったら完成!
まとめ
以上が、ぼくが毎日使っているHARIO SWITCHのレシピです。
以前はなんとなく「手間を掛けないと、美味しいものは作れない」と思ってましたが、
このレシピを使い始めてから、自分の中の前提がひっくり返りました。
「コーヒーって、こんなにシンプルで美味しくていいんだ!」
と、コーヒーの楽しさを再認識できた気がしています。
HARIO スイッチ、もしくはClever Dripperを持っている方は、ぜひ一度試してみてくださいね!
また、
「フタはしなくていいの?」
「浸漬抽出は粗挽きが普通だと思うけどな」
「ペーパーフィルターは何でアバカがいいんだろう」
「デメリットはないのかな」
といった疑問に対する答えは、次の記事で解説しようと思います。
それではまた!
Twitter(@tabikuralog)でもコーヒーの情報をつぶやいてます。
[参考資料]
・IM 5.04 Playing with Drawdown Speeds - Barista Hustle
・IM 5.02 Experiments with Steep-and-Release - Barista Hustle