Wilfa Svart Aromaの電動コーヒーグラインダーを購入して2年が経ちました。
このグラインダーを使って、ほぼ毎日コーヒーを淹れて飲んでいるので、
語るには良い頃合いかなぁーということで、
悪い点も良い点も含めて、
正直なレビューを書いてみようと思います。
「電動グラインダー興味あるんだよなぁ」
と考えている人の参考になれば幸いです。
結論から述べると、
・そこそこ美味しいコーヒーを毎日淹れたい、楽しみたい
かつ、
・時間や管理の手間は少ない方がいい
そんな方にはピッタリなグラインダーだと思います。
その一方で、
"味にこだわって究極の一杯を楽しみたい"
"そもそも、たまにしかコーヒーを挽いて飲まない"
という人には、強くはオススメしないかもしれません。
というのも、とことん味にこだわったコーヒーを淹れたいのなら、このグラインダーで満足いかないかもしれないからです。
それならもうあと1万円頑張って出して、
「コマンダンテ」のような上級ハンドグラインダーを買う手もありますし、
そもそもたまにしかコーヒーを挽いて飲まないなら、
こんなに高いグラインダーを買うより、コーヒー屋さんの良いグラインダーで挽いてもらって、家で飲むほうが満足できるかもですよ!
と買わないことを提案させてもらうかもしれません。
何せ ¥24,000 とそれなりにお値段もしますので、
この記事を読んで、自分のニーズにあってるかどうかの参考にしていただければと思います。
それではいってみましょう。
残念なポイント3つ
良いポイントを挙げてるレビュワーさんはネット上にたくさんいますので、
あえてバッドレビューからお伝えさせていただきます。
1. グラインド中に、振動でダイヤル(挽き目)が勝手に動く
このグラインダーの挽き目調整はダイヤル式で、
ビーンホッパー(豆受け)をグルグル回して挽き目を決められる仕様になっているのですが、
なんと、このダイヤルがグラインドの振動で勝手に動きます。
つまり、グラインド中に、"チョコチョコチョコチョコ…"と動いて、挽き目が変わっていっちゃうんです。
ぼくは最初ビックリして「まてまてぇーーーーい!」と叫びました笑
動くことでどれくらい挽き目や味に影響を与えるのかは分かりませんが、
こわいのでいつも挽き終わるまで手で押さえています。
2. 挽いた粉をストックする箱の形状が悪く、挽いた粉を移しにくい
2つ目の残念な点は、粉受けの形状が機能的でないことです。
このスミに粉が溜まりやすく、スムーズにドリッパーに移せないことで、ストレスを感じることがあります。
移し口も、中途半端な広さでイマイチ使いづらい。
(特にエアロプレスに移そうとするときが最難関)
さすがに今は慣れましたが、
これだけスタイリッシュなデザインなのだから、
細部の使い勝手までこだわってほしかったなぁというのが正直なキモチです。


ちなみに静電気問題は、
水で濡らしたティースプーンで挽く前のコーヒー豆をかき混ぜることで防ぐことができます。
詳しくはこちらでの記事で。
3. "中挽き~粗挽き"の粒度分布にバラつきがある
残念ながら、こちらのマシンは中挽き~粗挽きの範囲のグラインドは不得意だと思います。
均一性もイマイチで、なんせ微粉が多い。。
「自分のマシンがおかしいのかな?」
と、気になって調べてみると、
海外のコーヒー愛好家達も同じ問題について語り合っているので、
「あぁ、これはもうこのグラインダーのウィークポイントなのだな」と諦めがつきました。
Wilfa Svart Aroma - too many fines in grind? : Coffee
"FILTER"の表記より挽き目より粗く挽くと、微粉がめっちゃ多くなって、
抽出中に詰まるんだけど、同じ症状のやつおる?俺だけ?
という投稿。
心配するな同志よ、ここにもおるぞ。
とても良い点3つ
とまぁ、ここまで悪い点を挙げましたが、
安心してください。もちろん良い点もあります。
ここからはグッドレビューを3つ挙げてみます。
1. 中~細挽きは粒が均一!味も満足。
中挽き〜粗挽きの均一性がイマイチと先ほど書きましたが、
打って変わって、中~細挽きの挽き目は、まとまっている印象で、たいへん優秀です。
察するに、このあたりがWilfa Svartの得意エリアなのでしょう。
具体的に述べると、"AEROPRESS" の表記あたりのグラインドセッティング~細挽きまでは、
コンスタントな挽き目を得られます。
ちなみに"AEROPRESS"の表記はあくまでWilfaの提案する挽き目の目安で、
美味しいドリップコーヒーを淹れるのにも十分な範囲だと感じています。
(もちろん自分好みのレシピによりますので、「ゴリゴリの粗挽きでスッキリ淹れたい!」という人にとっては守備範囲外ということになります。)
イギリスのコーヒー屋さん"Square Mile Coffee Roasters"も、
この付近の挽き目をドリップコーヒーにオススメしているので、参考にしてみてください。
オススメのV60 グラインドセッティング
•250ml - AEROPRESSの"P"
•500ml - AEROPRESSの最初の"E"
•750ml - AEROPRESSとFILTERの間の"・(ドット)"
ちなみに、エスプレッソを抽出するために必要な細かさ・均一性までは得られないようなので、この点、注意が必要です。
2. 全然散らからない
次のメリットですが、
グラインダーの周りがほぼ汚れないというメリットがあります。
粉受けがグラインダーの中に収納できる、
"タンスの引き出しスタイル"なので、
挽いた粉が飛び散らないんですよね。
これは多くのユーザーが感じているであろう本当に素晴らしいポイントで、
毎日使うグラインダーの管理としてはかなり楽チンで、とても助かっています。
3. グラインドスピードが速い!
Wilfaはグラインドのスピードが速く、15gくらいなら数秒で挽けてしまうパワフルさがあります。
最初に「ビーンホッパーが振動で動くので、手で押さえなければいけないのがデメリット..」とは言いましたが、
この速さゆえ、その時間は大きなストレスには感じないのです。(手で押さえるわずらわしさはありますが)
ちなみにグラインダーをオンにする時間を調整できるタイマーもついていますが、ぼくは毎回必要なコーヒー豆を測って挽くので使っていませんが、
イベント出店でコーヒーを連続して淹れる方なんかは重宝するかもしれませんね。
まとめ
以上、Wilfa Svart Aromaのレビューでした。
まとめてみると
得する人
・毎日そこそこ美味しいコーヒーを淹れて飲みたい人
・時間や管理の手間は少ないほうがいい人
損する人
・最高の一杯を淹れたい人
・たまにしかコーヒー挽いて飲まない人
・粗挽きでコーヒー淹れるのが好きな人
・エスプレッソを淹れたい人
ということになりました。
中挽きくらいでコーヒーを淹れるのが好きで、
毎日使いたいので管理は楽な方がいい。という人にはオススメしますよ〜。
最後に、AEROPRESSの最初の"E"くらいで美味しく淹れられる、
ぼくのデイリーレシピも紹介しておきます。
Twitter(@tabikuralog)もよろしくどうぞ。